@article{oai:edo.repo.nii.ac.jp:00000787, author = {植田, 康孝}, journal = {江戸川大学紀要, Bulletin of Edogawa University}, month = {Mar}, note = {P(論文), アイルランド出身の劇作家ジョージ・バーナード・ショーは「老いるから遊ばなくなるのではない。遊ばなくなるから老いるのだ」と残し,人は感情から老いることを諭した。明るい社会を構築するためには,夜遊びを楽しむ元気で健康な大人が必要であり,日本でも,「夜の活力」を維持する努力が欠かせない。高齢者は若者に比べ夜間の屋外活動時間が短いため,社会の高齢化に伴い日本の夜間経済(ナイトタイム・エコノミー)が縮小しつつある。訪日外国人客からは,日中には観光に忙しいが,夕食後は時間を持て余すため,日本の都市について「夜,遊べる場所が少ない」との不満が聞かれる。夕食後の午後8時から午前3時までの時間帯は飲食やカラオケが主体となっているが,訪日客の本時間帯における消費は少ない。欧米では,ミュージカルに音楽ライブやダンスなど,大人が深夜まで楽しめる「クラブ文化」が根付き,「ナイト・エンタテインメント」(「夜遊び経済」)が盛り上がって来ている。年間4,000億円とも言われる「ナイト・エンタテインメント」市場の創設に向け,ナイト・エンタテインメントを楽しむモデルケースが求められている。  本稿は,「子供向けエンタテインメント」に対する抑制された「遊び」に対する反発として,「遊び」の原点である「快楽」を求める「ナイト・エンタテインメント」の「飲酒」を取り上げる。時に「ナイト・エンタテインメント」に有用性は認められず,その享受者は後ろめたささえ感じて来た。実際,大衆が楽しむ多くの「ナイト・エンタテインメント」は低俗なものとして,高級文化に対置され,一段低く見なされた。なお且つ学術的研究の対象からも排除され,時に低級なものとして揶揄の対象となる傾向があった。映画や文学,スポーツなど「子供向けエンタテインメント」には有用性があるとされ,「ナイト・エンタテインメント」は堕落的,金銭浪費的であると捉えられた。  本稿で扱う「飲酒エンタテインメント」には,人口減少,少子高齢化,若者のお酒離れなどマイナストレンドが進む。エンタテインメントの選択肢が数多く存在する21世紀にあって,居酒屋での飲酒は現代人には時間的に長過ぎるエンタテインメントであり,衰退傾向にある。例えば,ビール市場は1994年をピークとして,近年は下落基調が継続し,ピーク時の4分の3になった。また,日本酒の消費量は直近40年間でピーク時の3分の1にまで減少している。しかし,近年,人工知能により大幅に品質改善が進み,SNSでの高い評価を受けて,国内需要の見直しに留まらず,日本製ワインや日本酒の輸出も増加傾向にある。ワインや日本酒の輸出増加の恩恵を受け,原料となるブドウや酒米の生産量も増加に転じている。飲酒エンタテインメントにおいて,人工知能技術の導入による技術革新を発端として,輸出→生産増→原料生産増加という経緯を経た「第6次産業化」が進行中であることは,ナイト・エンタテインメントに新時代(人工知能やロボットなどを上手に利用する「テック社会」)の到来を促している。}, title = {ナイト・エンタテインメント概説 〈飲酒〉 -居酒屋からオンライン飲み会への変遷と酒種ロングテール化-}, volume = {28}, year = {2018}, yomi = {ウエダ, ヤスタカ} }