{"created":"2023-06-19T08:09:21.939309+00:00","id":719,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"86089157-1866-422f-8ab0-531143f6dc22"},"_deposit":{"created_by":15,"id":"719","owners":[15],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"719"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:edo.repo.nii.ac.jp:00000719","sets":["1:55"]},"author_link":["1266","1265"],"item_1_biblio_info_14":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2017-03-31","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicVolumeNumber":"27","bibliographic_titles":[{"bibliographic_title":"江戸川大学紀要"},{"bibliographic_title":"Bulletin of Edogawa University","bibliographic_titleLang":"en"}]}]},"item_1_creator_6":{"attribute_name":"著者名(日)","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"植田 康孝"}],"nameIdentifiers":[{}]},{"creatorNames":[{"creatorName":"菊池 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「人工知能」とは何か。「人間の知能とは何か?」が研究されていないため,「人工知能」に関する明確な定義はない。人工知能を研究する開発者は人間のような知性を持った人工物(コンピュータ)を作ることを目指している。「人工知能研究者は常に出来ないことに取り組んでいる」という「命題」は正しい。「人間に出来て機械に出来ないこと」を機械に出来るようにする研究が「人工知能」である。そのため,「機械に出来るようになったこと」は「人工知能」の定義から抜けて行く。コンパイラ,数式処理,オートコンプリート,かな漢字変換などは,かつて「人工知能」であったが,現在は「人工知能」とは呼ばれない。「人工知能がトップ棋士より強くなった」ということになれば,「将棋」と「囲碁」は「人工知能」の研究テーマから抜けていくことになり,いずれ「人工知能」と呼ばれなくなる。かつて飛行機で,自動操縦と人間の操縦のどちらが信頼できるのかという議論があったが,現在ではほぼすべてが自動操縦で済むようになっている。いずれ自動車も自動運転になって行くと予想される。「将棋」で人工知能が人間と対局する「電王戦」において,人工知能が人間の能力を上回る「シンギュラリティ」に対し,棋士,ファンの間に「受容」する側面と「焦燥」する側面が両立する。電王戦によって,将棋ファンが増える,新しい棋譜が生まれるなどの「受容」面がもたらされる一方,「チェス」「囲碁」とは異なる精神(作法)の不在や棋士のアイデンティティにつき「焦燥」する面がある。\n 人工知能が発達しても,人間の聖域として「創造性」が残されると指摘する人が少からずいるが,実は「創造性」においてこそ,人工知能が人間を凌駕する領域であることが,将棋界から分かって来る。バリエーションやコンビネーションを駆使し,これまでトップ棋士が指さなかった新手が次々と生まれている。同様に芸術家たちが手掛けて来なかった独創性の高い音楽や絵画や詩を作ることも人工知能であれば,可能であることが分かって来ている。将来的には美的センスを理解し創造する人工知能が出現することは間違いない。むしろ,人間の感性の幅が狭いため,人工知能による独創的な作品を受け入れられかどうかの方が課題となる。ヒトは自らの学名を傲慢にもホモ・サピエンス(賢明なヒト)と名付けたが,ホモ・スタルタス(愚かなヒト)になる瞬間である。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_source_id_13":{"attribute_name":"雑誌書誌ID","attribute_value_mlt":[{"subitem_source_identifier":"AA12560733","subitem_source_identifier_type":"NCID"}]},"item_1_text_9":{"attribute_name":"著者所属(日)","attribute_value_mlt":[{"subitem_text_value":"江戸川大学"},{"subitem_text_value":"江戸川大学"}]},"item_files":{"attribute_name":"ファイル情報","attribute_type":"file","attribute_value_mlt":[{"accessrole":"open_date","date":[{"dateType":"Available","dateValue":"2017-03-31"}],"displaytype":"detail","filename":"DK2017-05.pdf","filesize":[{"value":"1.7 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