@article{oai:edo.repo.nii.ac.jp:00000693, author = {田畑 恒平 and 植田 康孝}, journal = {Informatio : 江戸川大学の情報教育と環境}, month = {Mar}, note = {P(論文), ネット動画、CG 映像、アニメ、ゲーム、メディアアート、映画、テレビなど、現代のデジタル社会の中で、映像文化が占める位置づけはますます重要且つ緊密になっている。このような状況の中で、ウェアラブル端末の登場は、「現実空間」に位置する人間と、ビッグデータとして「ヴァーチャル空間」に蓄積される映像との関係を変えてしまう革命である。ウェアラブル端末によって実現する「AR 空間」や「VR 空間」は、新たなプラットフォームになる可能性がある。Vine からInstagram などのSNS、ゲーム実況からウェアラブル端末などのゲームは、「映像に何が映っているか」ではなく、「映像でいかにコミュニケーションするか」 を重要とする、「映像コミュニケーション」時代の到来を示す。「グーグル・グラス」や「アップル・ウォッチ」のようなウェアラブル端末が普及した近未来においては、映像を撮影する条件は常に「ヴァーチャル空間」に記録されるようになる。我々が映像を 見る時、更には映像を撮る時、「ヴァーチャル空間」は無意識のうちに表出される人間の特徴を余さず捉え記録する。「プレイステーションVR」向け「サマー・レッスン」では、キャラクターからも見られているという「緊張感」を常にプレイヤーに与える。プレイヤーが「ヴァーチャル空間」を覗く時、「ヴァーチャル空間」はプレイヤーに様々な映像を提示するが、プレイヤーは引き換えに自分の「反応」を「ヴァーチャル空間」に提供しなければならない。ヘッド・マウント・ディスプレイを装着し、周囲を見渡すと、頭の向きを変える行為もデータとして「ヴァーチャル空間」に与え分析されることになる。アルバート・アインシュタインは100 年前に発表した「一般性相対理論」で、「空間」と「時間」は連続体(「時空」と呼んだ)であると論じたが、2016 年2 月11 日、「時空のさざ波」である「重力波」の直接観測が報告された。ドローンが「3 次元」世界の「高さ」方向の制約を開放するものであるとしたら、ウェアラブル端末は縦、横、高さの「3次元」に「時間」軸を加え、「3次元→4次元」を実現するものである。  江戸川大学マス・コミュニケーション学科エンタテインメントコースは、「ウェアラブル端末」を学生が近未来の方向性を考える上で適した課題であるとの認識の下、平成27年度の演習・実習に導入した。「現実空間」と「ヴァーチャル空間」の境目(マジッ クサークル)は崩れ始め、かつては夢物語であった4次元的な製品やサービスが実現する。「現実」と「ヴァーチャル」を織り交ぜて、面白いモノ、便利なモノを生み出す。「今までにない時代が見えてくる、違った4 次元世界が見えてくる」ようになり、社会や経済を刷新する仕事に携わるすべての人々が持つべき視点であり、「現実空間」に閉じて生きることはもはや許されない時代となる。 今までの情報革命は、あくまでもモニターの向こう側、つまり情報空間の中でのみ生活が便利になった程度だった。AR、VR の普及で今後は、情報が現実さえも凌ぐ社会になる。米IDC の調査によれば、2020年には500億台の機器がネットに接続し、2013年(44兆バイト)から10 倍の440 兆バイトのビッグデータが作られる。ICT技術の進歩により、2045 年には「ヴァーチャル空間」(コンピュータの能力)が「現実空間」(人類の能力)を凌ぐという説がある。このような世の中は、プライバシー問題、セキュリティ問題を深刻にするという懸念も根強いが、社会に出る若者に必要な知識を身に付けさせることが「大学」の責務であるとすれば、ICT の力を前向きに捉え使いこなす「英知」を育成することが、文部科学省が国立大学に教員養成系や人文社会科学系の学部・大学院の統廃合や社会的要請の高い分野への転換を迫る、「人文系の大学で教えている学問のほとんどがもはや時代遅れになっている」という指摘を受けるなど昨今厳しい批判に晒されている文系学部が目指すべき「大学教育」となる。}, title = {ウェアラブル端末を用いた「インフォテインメント教育」~「AR」と「VR」による「映像コミュニケーション」~}, volume = {13}, year = {2016} }